CYFRAはcytokeratin 19 fragment(サイトケラチン19フラグメント)という腫瘍マーカーの一つで肺がんの診断に用いられます。
肺がんは主に「肺小細胞がん」と「非小細胞がん」の2つに分けられるが、CYFRAは肺癌の85~90%を占める肺非小細胞がんの陽性率が高く、そのなかでも特に「肺扁平(へんぺい)上皮がん」で早期から陽性を示します。皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3層構造を形成しており、このうち表皮にある表皮角化細胞が悪性に増殖してできるがんを扁平上皮がんという。そのほか大細胞がん、肺腺がんにも高い陽性率を示します。
肺扁平上皮癌の早期診断に有効で肺扁平上皮癌において病期Ⅰ・Ⅱの早期癌でも60%以上の陽性率を示し,早期診断にも非常に有効なマーカーとして期待されてます。
〇陽性
肺非小細胞癌
扁平上皮癌:80%(Ⅰ期64%,Ⅱ期69%,Ⅲ期88%,Ⅳ期91%)
腺癌:50%
大細胞癌:30%
小細胞癌:20%
〇基準範囲:3.5ng/ml以下(ECLIA,ELISA)、2.0ng/ml以下(IRMA)