CEA

CEAとはCarcinoembryonic antigenの略で日本語では癌胎児性抗原といい、発育期の胎児の消化器で産生される糖タンパク質です。
消化器系のがん全般で陽性反応が現れ、主に大腸がん、他消化器がん、すい臓がん、肺がん、腎がん、胆道がんの診断補助で用いられる腫瘍マーカーです。
健康な成人では、CEA濃度は極めて低値(<5 µg/mL)を示しますが、腫瘍マーカーCEAの消化器系がんに関する特異性は低く、血液検査でCEAが高値でも、それだけで胃がんや大腸がんであることは断定はできません。男性の場合は喫煙によりCEAの値が高くなる事も明らかになっております。
CEAの数値が高く、がんが疑わる場合は通常内視鏡検査や超音波検査、CTやMRIなどの画像診断が行われ、精密検査の結果も併せ、がんの確定診断が下される事となります。

また血液検査の結果は絶対ではなく初回の検査でCEAが異常値を示したとしても、2回目では正常値を示すこともあります。少し期間をあけて、3回4回と定期的に検査を実施し経過観察を行う事もあります。

CEAの基準値:5.0ng/mL以下