医療ツーリズム/Medical Tourism


医療ツーリズムとは?

医療ツーリズム/メディカルツーリズム(Medical Tourism)とは、簡潔に言うと「医療を受ける目的で外国へ渡航し、医療サービスを受ける事」を示し、様々な治療、再生医療などの最新の医療、人間ドック、医療美容等の診察や治療等を含めております。
医療ツーリズムの渡航目的としては『最先端の医療技術』『より良い品質の医療』『待機時間の解消』『低コストの医療』『自国で受けられない治療』を求めてのケースが多いとの事ですが、各国の事情により医療ツーリズムの主な目的が異なるようです。


日本での医療ツーリズム

日本では2010年の「新成長戦略」にて7つの「戦略分野」の中に「健康」が挙げられ、外国人患者受け入れや医療ツーリズム/医療観光の促進が盛り込まれました。
そして2011年には医療滞在ビザを創設し、医療目的での訪日外国人(患者本人や同行する家族なども含む)の滞在に関する規定を緩和するなどの措置を行います。
同年には日本の成長戦略の柱の一つ、健康・医療の国際展開の推進という政府の方針のもとに、これを実践する中核的な組織として、経済産業省の後押しでMedical Excellence JAPAN(MEJ)を設立し、外国人患者受け入れ事業を現在も促進しております。
2012年には 一般財団法人 日本医療教育財団による外国人患者受入れ医療機関認証制度、通称JMIP(Japan Medical Service Accreditaion for International Patients)を創設、日本国内の医療機関に対し、多言語による診療案内や、異文化・宗教に配慮した対応など、外国人患者の受入れに資する体制を第三者的に評価することを通じて、国内の医療機関を受診するすべての外国人に、安心・安全な医療サービスを提供できる体制づくりを支援しております。
2013年には「日本再興戦略」にて医療の国際展開を重要項目として位置づけをし、一般社団法人メディカル・エクセレンス・ジャパン(MEJ)を活用、官民一体となって、日本の医療技術・サービスの国際展開を推進、新興国を中心に日本の医療拠点について 2020 年までに 10 か所程度創設し、2030 年までに5兆円の市場獲得を目指すと表明。
2016年「日本再興戦略2016」にて)日本発の優れた医薬品・医療機器等の開発・事業化、グローバル市場獲得・国際貢献について表明し、その中で「インバウンドの推進として、訪日外国人向けの医療提供(例
えば高度な治療を目的とした渡航者への医療提供、観光客への医療の提供)のため必要な環境整備を行う。 」と述べています。
またMedical Excellence JAPAN(MEJ)が、日本政府と協調して海外からの日本の医療サービスの渡航受診促進を図るため、渡航受診者の受入実績のある病院を『ジャパン インターナショナル ホスピタルズ(JIH)』として海外へ発信する制度を設け、参加する医療機関の応募を開始しました。
2017年医療滞在ビザの発給件数が1383件。87%が中国でロシア、ベトナム、インドと続きました。
2018年には訪日外国人数が初めて3000万人を超え、3119万人を記録。それに伴い、不慮の事故や疾病などにより医療機関にかかる外国人の数も増加。


海外での医療ツーリズム

外国では日本よりも前に医療ツーリズムでの外国人誘致に力をいれている国々も多く、医療ツーリズムの受入れで実績を多くあげている医療機関も多くなってきています。
世界規模での医療ツーリズムとして実績をあげている国はコスタリカ、インド、イスラエル、メキシコ、シンガポール、韓国、台湾、タイ、トルコ、アメリカなどと言われており、上述の『最先端の医療技術』『より良い品質の医療』『待機時間の解消』『低コストの医療』『自国で受けられない治療』などの目的別によってえらばれる国が異なるようです。


医療ツーリズム関連ニュース

2019年メディカルツーリズム 医療機関ベスト10(Top 10 Hospitals of 2019 for Medical Tourist)

□外国人患者受け入れのための医療機関マニュアル