PET-CT

PET-CTのPETとはpositron emission tomography (陽電子放出断層撮影) の略で、病巣部の機能を速やかに診断する「PET画像」と細かな位置情報を検出する「CT画像」がひとつになった検査システムです。
海外からの人間ドックの受診者もPET-CTを受けたいという方が多い検査です。
ブドウ糖に似た検査薬(18F-FDG)を注射して体内のどこに多くの検査薬が集まっているのかを画像化します。全身の細胞のうち、がん細胞だけによりはっきりとした目印をつけることができるため、小さながんの発見が期待できます。それによって、がんの位置や性質を知ることができるのです。
通常がんや炎症の病巣を調べたり、腫瘍の大きさや場所の特定、良性・悪性の区別、転移状況や治療効果の判定、再発の診断などに利用されています。
がんの早期発見これまでの検査では発見が難しかった「がん」の位置や形、広がりを高精度に確認できます。安全で痛みもない痛みは最初の静脈注射だけ(通常の注射と同じ程度です)。検査中に動くことはできませんが、痛みや苦痛はほとんどありません。また、検査薬(FDG)による微量の放射被ばくはありますが、CT検査より少ない量で、人体にはほとんど問題がありません。一度に全身の検査が可能臓器ごとではなく一度にほぼ全身を検査することが可能です。短時間で検査終了検査薬を注射してから1時間の安静後、検査台に30分間横になっていただくだけです。受付から終了までは約2~3時間と短時間です。
ただし、肺癌や大腸癌を検出するのは得意ですが、胃癌、肝細胞癌、腎癌、膀胱癌等は比較的苦手です。

PET-CT検査では、薬剤から約4mSvの被ばくをします(ほぼ胃のバリウム検査と同じ程度)。これにCT検査分の被ばくが加わり、約10~15mSv程度の被ばくをします。
何もしなくても我々が1年間に自然界からうける被曝量は、時代や場所により異なりますが、約2.4mSv程度とされています。
PET-CTの検査の線量で放射線障害が起こることはありません。